娘やそのお友達が、こどもからおとなになっていくときに、励ましとアドバイスをあげたかった。
girlsへの応援歌。
そして元girlもがんばっています。
ここではない どこかへ行きたい。ここにはない 知らないものが見たい。ここにはいない 初めてのヒトに遭いたい。知りたい 知りたい。知りたがりは 赤頭巾。怖いもの見たさの 女のコ。
雨の夜に舟出したのは、あれは過去のわたしだ。暗い海に漕ぎ出してゆく。ただ、まっすぐ前だけを見て。
今は、わたしは、泥棒だけど、それもまたいっときのこと。
女のコは変わるのだ。
女のコはいつだって、ヒカリノアメノナカヲユク。
その水溜りを跳び越えろ。大海だとしても。泥水だとしても。
どんどん落っこちる…。
空は広くて、踠いてもつかまるところすらない。でも怖がることなかれ。星座が位置を教えてくれる。深呼吸して。周りを見渡してごらんよ。きっと星座が見えてくる。
金魚も、カタツムリも、バラの花も、息をひそめて見つめていた…
目撃者たちの視線をかわすことはできない。
秘密は目撃されている。
おひるね しあわせ ふかふか宇宙船。しゃぶった指からは 冷たいカルピス。香ばしいほっぺからは ほかほかドーナツ。
ときには ふんわり してもいい
独りで操舵。大海原を晴れ晴れと。花降る日もある。拍手の花束。
キヨミズノ舞台から降りそそぐようにダイビング!
占いの明日は 星も風も味方すると歌っている。航海は続いている。
今日は祭らしい。深い水の底を覗き込む。小さきものたちのダンスパーティ。
君もいたらよかったのにな。
小さな声を聞いた。 誰かの称賛だったか。何かの忠告だったか。
その声はおとなになった少女を取り囲む。
少女はおとなになる前に、ジャケットのポッケをパンパンとはたいた。
憧れのリボンは結んでいるか。夢のおやつをしのばせて、勇気はちゃんと羽化したか。
靴のかかとを踏むのをやめて、膝小僧をピカピカにして、口紅がわりの苺ジャム。
寂しくなったら口ずさむ、父さんの好きな歌ひとつ。勇気はちゃんと羽化したか。
目覚まし時計に起こされて、三段重ねのパンケーキ。もらった名前をお守りに、鍵は、ブラウスの貝ボタン。
勇気はちゃんと羽化したか。さぁ、羽をひらいて。
写真:小瀬佳伸